6月5日は「環境の日」である。1972年のこの日からスウェーデンのストックホルムで開かれた「国連人間環境会議」を記念し定められたもので、国連は日本の提案を受け、この日を「世界環境デー」と定めている▼このいわゆるストックホルム会議では、「かけがえのない地球(Only OneEarth)」をキャッチフレーズに、後の環境政策の指針となる「人間環境宣言」や「環境国際行動計画」が採択された▼この会議の開催50周年を記念する「ストックホルム+50」が今月2、3日に現地で開かれる。テーマは「全ての繁栄にとって健全な地球―我々の責任と機会」。持続可能な未来のための約束の履行加速が狙いで、行動志向の明確かつ具体的な提言が予定されている▼一方、環境に関する国際的な原則を一つにまとめた「世界環境憲章」の草案が17年、フランスの主導で国連に提案され、21年に採択される予定だったが、コロナ禍のため延期されている▼ストックホルム会議から50年、また、国連気候変動枠組み条約の採択から30年、国連持続可能な開発会議(リオ+20)から10年を迎える記念すべき今年、この「世界環境憲章」を採択し、グローバルで包括的な環境ガバナンスに関する指導原則を打ち立ててもらいたいものだ。 (工) |