外出自粛、新しい生活様式の実践例など各種の理由が絡んで、ネットショッピングの利用が増えた。欲しいものを検索し、価格と配送料、店舗評価や出荷日等を加味して決める。比較検討もニッチな商品探しも気軽で簡単、楽ちんだ▼だが、気になることもある。極力1回の配達で受け取れるように、日時指定や前日連絡システムを利用するのだが、それでも受け損ねて再配達を依頼する羽目になると、申し訳なさで心が痛む▼梱包の立派さがため息につながることもある。パソコン用キーボードを買うと、箱入り商品ごと大きな台紙とともにラッピングされ、容積10倍ほどの段ボール箱に入って届いた。ポイント消化で注文したエコバッグも、薄っぺらな姿に似合わぬ頑丈な大箱で届き、一瞬「これ何だっけ」と驚く始末▼配送スピードや梱包の丁寧さも重視される「顧客評価」が肝の商売なので、どの店も迅速な対応と細心の気配りで出荷してくれているのだ。理解はしているが、中身を取り出した後の梱包材の山を見ると憂鬱になる。対面ならば「あ、そのままで」の一言で、こんなごみの山を生み出すことはなかったのに▼124年ぶりに2月3日となった立春。気配だけでなく本当の「春」が待ち遠しい。対面社会が待ち遠しい。 |