環境新聞が編集協力している、全国産業資源循環連合会発行の産廃専門誌『いんだすと』。新年号では「産廃処理のBCP」をテーマに座談会を開いた。筆者が司会を務め、産廃処理企業トップにコロナ禍での事業継続に向けた対応や課題を率直に語ってもらった。感染の恐怖にさらされる中、従業員と共にもがきながら処理に取り組む姿、危機を逆にチャンスと捉え新規事業の開拓に挑む姿など、産廃処理の今が浮き彫りになるとともに、自分たちの仕事への責任と矜持が伺えた▼今や社会インフラとして欠くことのできない産廃処理業。その産廃を真正面から取り上げた書籍を近々小社から発行する。著者は元朝日新聞記者でジャーナリストの杉本裕明氏。全産連の故石井邦夫前会長との出会いをきっかけに始まった『いんだすと』の連載に加筆したものだ▼廃棄物処理法が制定された70年前後から現在に至るまでの廃棄物処理から資源循環へと移行しつつある業界の歩みや政策の変遷がドキュメントとしてまとめられ、数多くの証言や秘話を随所に盛り込んだ廃棄物の「歴史絵巻」だ。脱炭素・資源循環社会の先頭に立ち、地域創生の担い手としても期待される産廃処理業の過去・現在・未来を知る格好の書。ぜひ一読いただきたい。 |