容器のリユースの先駆けといっても良い量り売りの醤油やびん入り牛乳。狭い業界だけでとどまっていたこの容器のリユースがさまざまな業界に広がりそうな動きが出てきた。欧米のスーパーや薬局でも活用されているリユース容器を利用した商品提供プラットフォーム「LOOP」だ▼10月から日本でスタートした実証には、大手食品・飲料メーカー、製菓や日用員、事務機メーカー、小売業、さらに東京都も参画している。容器は消費者が一旦負担するもののデポジット制なので実質負担はなく、各社が工夫したおしゃれで機能的な容器が提供されているため、女性受けも良さそうだ。また、容器ごみが出ないため、環境負荷を減らすという消費者の意識に訴える以上に、ごみ捨てのわずらわしさから解放されることにメリットを感じるだろう▼問題は、これまで、チラシとにらめっこして少しでも安いお店で商品を購入している消費者にとって、一つの分野に複数の企業が参画していなければ、これまで通り比較して購入するスタイルが続けられなくなること。また、好みのメーカーがこの仕組みに参画していなければ敬遠するかもしれない。「LOOP」が広く利用されるには同一業種に複数の企業が参画することが重要だ。 |